吉田悦志ゼミナール 明治大学国際日本学部

Etsushi Yoshida Seminar

3年前期第3回目 活動記録

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はじめまして、こんにちは。3年広報の中村です。
だいぶ遅くなってしまいましたが、先週の活動記録を記します。先週は、ついに文献についての議論となりました。正直、ハラハラ、ドキドキでした。

扱った文献は、『最後の将軍』です。レポーターは、木下氏。司会は、紀室氏が務めてくれました。
2人のクオリティーが高く、これからやる人にとってハードルが上がったかなって感じがしています。あらすじもわかりやすく、議論にすんなり移れたのではないかと思います。

その、あらすじについて軽くふれたいと思います。
慶喜は、水戸藩の出身であります。その、水戸は、尾張、紀州と並んで、御三家として分類されています。また、尾張、紀州のどちらかからしか将軍候補を出せないという流れでした。水戸はというと、田安、一橋、清水といった御三卿と同じ位(部類)とされていました。普通なら、水戸家から将軍になることは難しいのですが、一橋家の養子になったことや、13代将軍、家定に継嗣がいないことなどを背景に、慶喜は将軍の地位を得ることになったのです。

また、慶喜は多弁で歴史的知識も豊富だったことから、非凡な者と評価され期待が一気に高まっていきました。幕政の改革にあたり、自ら動くもの(人)を将軍にといった考えが、世に広まっていたのではないでしょうか。

しかし、そんな慶喜にも弱点がありました。それは、野心や野望の欠落。君主として育ったための意識の違い。(近臣が殺された理由が分からない:自分でなく近臣が悪い)などが挙げられる。また、最大の弱点として、“朝敵”になること(歴史に名を残すこと)を恐れていたのではないかと考えられる。逆に言うと、そういった行動をしなかったことが、大政奉還につながったのではないか。また、こういった考え方は、水戸学によって養われたものなのではないか。

水戸学とは、日本古来の伝統を追求する学問である。(神の子孫である天皇を幕府よりも大切にする・尊重する)慶喜以外にも、幕末の英雄と称される、坂本竜馬や伊藤博文(他多数)などにも影響を与えたとされる。

ここで、やっと、議論の中身について触れていきたいと思います。

議題は、1.徳川慶喜の生涯の主題とは。2.歴史の上で悲劇の英雄となれたのか。

冒頭に、“人の生涯は、ときに小説に似ている。主題がある。”とある。

その、慶喜の主題とは一体何なのだろうか。議論の一部を簡単に紹介していきます。

慶喜は時勢を身をもって感じていたのではないか。このまま、グダグダと幕府を続けていくよりも自分の代で終わらせるべき・終わらせたかったのではないか。将軍になると決まってから、シナリオを持っていたのでなないか。(最後を決めていた。)頭がよすぎたがために、時代の先が見えてしまい、このまま幕府続けても、悪い印象で自分の名が歴史に残ってしまう。そのことを、恐れて、自分の手で壊したのではないか。

といった風に、慶喜は鎌倉から続いた武家社会(幕府)を終わらされるために、生を持ったのではないかという結論になりました。慶喜だったからこそ、いい意味で幕府を壊せたのだろうか・・・。慶喜以外の者の手で、終わりを作っていたらどうなっていたのだろうか。戦を避ける思考があったから、奉還後の傷を浅くできたのではないか。徳川の名・名誉を守れたのでないか。という考えもありました。

2つ目の議題について。結果から言うと、竜馬や岩倉の方が、現代では英雄として認められ、いい想いを持っている人は多いが、反面、慶喜は英雄として認めたくないという想いがあるのではないか。幕末の動乱に巻き込まれたことは、悲劇だったがそこに至るまでの振舞い方などが、私たちにとって簡単に英雄として認められなかったのだろうか。野心がなかったことで幕府をダラダラと続けず、いい見切りをつけられた。そのことは、いいと認められる(終わらせることは、英雄・優秀な人の証)が、当時の人からすると、頭が良すぎて何を考えているか分からない、そのために、その考えに振り回されたのではないか。(奉還時、何をしているのか・考えているのかわからない。慶喜に対しての不満)

結果がわかってしまっているから、こういった考え・議論の中身になったかもしれませんが、簡単に(悲劇の)英雄として、認められない部分もあったように感じました。

私個人の考えとして、今までの歴史の授業から、慶喜は歴史的能力に乏しく、周囲に促され(自分の考えなどなく周りに従っていた)大政奉還をしたのかと思っていましたが、全く逆だったのではないかと感じています。慶喜に対して、いい感情を持つこともできました。気に入ったものは、とことん追求する性格(3食のご飯を自分で炊いたとか)を知ることできたのもよかったかなと思っています。

一発目の、書記&書き込みということで何をしていいのか分からなかったんですが、これからやる人は、もっといいものを書き込んでください!!!

それでは、大変長く、駄文ですが終わらせたいと思います。

次回といっても今日なんですが、『燃えよ剣』ですね!!

レポーターは小谷氏。司会は、高橋氏。書記は福島氏です。よろしくお願いします。

楽しみです!

それでは、失礼します。

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