吉田悦志ゼミナール 明治大学国際日本学部

Etsushi Yoshida Seminar

4年後期活動報告

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3本目です。後期1回目は、司馬遼太郎さんの『花神(上)』を読み進めました。レポーターはかなえちゃん/司会は枝ちゃんです。

大村益次郎が主人公の作品です。蔵六(益次郎)といえば、靖国神社ですね。8月末に武道館付近に行く用があったので、少し足を延ばし蔵六さんにお会いしてきたばかりだったので、なんだか妙な親近感をもって読み進めることができました。“大村益次郎”と聞くと戦を戦い抜く才がある人でなんだか末恐ろしい人物なのかと思っていましたが、上巻ではまったくそんな雰囲気はなく、語学に堪能な村医者の生まれのお兄さんなんていう印象に変わりました。

 

では、ここで本題に移ります。2つの議題について話を進めていきました。

議題1 同年代を生きた政治家や思想家との違い

議題2 他の蘭学者(洋学者)が幕府に起用される中、蔵六は長州にこだわって何をしようとしたのか

 

1については、なんだか難しかったですね。今まで読み進めてきた作品の主人公と違い、蔵六には出世欲がない印象を受けました。さらに、長州人は議論を好み理屈家が多いイメージでしたが、蔵六は議論を好まず議論を交わさない人でした。この2つが今までの人とは違ったところですね。

 

2については、蔵六自身が肩書きを気にしない人間であったことがうかがえました。宇和島藩の藩士になり、また江戸で教鞭をとっていたにもかかわらず、結局は生まれ故郷の長州に戻り、貢献したいという気持ちを抱いていたのではないか。あくまでも“村医者”としての自分であり、それを全うすることが第一優先事項であったのではないでしょうか。

語学をはじめ多岐にわたる才能を兼ね備えていたため、周りに巻き込まれ、最終的に藩を率いることになってしまった。

 

上巻だけでは、正直、蔵六の人となりを理解することは難しかったです。しかし、中巻・下巻を読み進めながら、蔵六の人となりや新しい顔を発見できるかと思うと、本を読み進めたくてウズウズしています。

 

議題とは離れましたが、蔵六とイネの関係性についても話し合いました。ここが一番盛り上がったような気も・・・

2人の関係性はもちろん気になりますが、先を読み進めていく高揚感に駆られています。

 

次のゼミは、明日10月17日です。

だいぶ長くなりましたが、私の担当の部分を終わりにします。

 

それでは、ごきげんよう。笑

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