吉田悦志ゼミナール 明治大学国際日本学部

Etsushi Yoshida Seminar

3年前期 第6回 活動記録

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はじめまして。3年イベントプランナーの中村枝里子です。更新遅くなりすみません。3年生6回目まとめていきたいと思います。
議論4回目の今回は『壬生義士伝 上巻』について話し合いました。レポーターは小久保さん、司会は永野くんです。

妻子を養うため、南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた新撰組に入隊した吉村貫一郎。新聞記者とおぼしき人物がその吉村について知る人々を訪ね、彼の真実の姿とはどういったものだったか、その足跡を聞く筋立てになっています。上巻では角屋の主人、桜庭弥之助、池田七三郎、斎藤一が彼について語っています。

そして今回の議題は
1、吉村貫一郎の人物像とは~なぜ戻ろうと思ったのか~
2、妻・しづへの想い
です。

まず1について、ここでの戻ろうと思ったのかというのは1度脱藩した南部藩へなぜ帰参しようと思ったのかという意味です。1の議題を討論するにあたって、吉村が何のために生きたのか?ということと、吉村の生き方についてどう思うか?ということの2点をそれぞれ考えました。
何のために生きたのか?上巻を読んでいて、吉村は生きることに対しての執着心が当時の他の武士よりも強いように感じられました。その理由は義(武士ではなく、人の踏むべき道)のため、家族のためという意見が大半でした。なぜならば、吉村が脱藩した理由が尊王攘夷のためではなく、本当は妻子を養うためにお金を稼ごうと思ったからです。生きてさえいれば家族を養える、家族を生かすため生きなくはいけない、ということです。
また、これに対して大義名分のため、潔く死ぬのが当時の武士の一般的な生き様だという意見がでました。この部分は吉村と対比されていて面白いと思いました。

以上をまとめると、当時の武士が潔く死ぬのを生き様としていた一方で、吉村は死んだら家族を養えないと考え、家族を養うために生きようとしたとういことになります。

続いて吉村の生き方についてどう思うか?です。
これに対して出た意見は家族を大事にしているところが良い、親しみを持てる、人間味があって良い、今の日本人のかけているものを持っている、南部のあたたかさを感じるといったように、おおむね好意的な意見が多かったです。しかし、他人の分のお金をもらっていくというのはちょっとやりすぎ、もう少し空気を読め、武士としては嫌いといったような意見もありました。
先生によりますと、当時の武士の考え方には吉村のようにお金のために働く、という考えを持つものはいないようです。
以上をまとめると、少しやりすぎと感じる部分はあるが、それもずる賢いのではなく、純粋に家族のために戦ったのは人間味があって良いということになります。

この2点から改めて議題1、吉村貫一郎の人物像とはを考えますと、吉村は自分が信じる大切なもの(家族)のために、周りの目も気にせずに、自分の信念を通すことのできる人物であったということに落ち着きました。

2つめの議論は妻・しづの思いについてです。
しづの吉村に対する本心は文中ではあまり言及されていなかったので、少々難しく、妻だけではなく家族から見た吉村貫一郎について考えました。 
プラスよりの意見はこんなに家族のことを想ってくれる旦那はいないのである意味幸せ、貧しいなりに吉村の想いを感じて幸せ、お互い信頼し合ってる、息子・嘉一郎も貫一郎を尊敬している、といったものが出ました。
一方、マイナスよりな意見はどうやってお金を作ったのかわからないので不安で怖い、女1人で子供を育てないといけないという責任感を感じる、いなくなってしまうのは不安というような意見がでました。
また、他のやり方(脱藩しない)もあったのではないか?という意見もありました。

これらをまとめると、お金を送ってくれるのはありがたいが、消息不明なのは不安だろうということになりました。

以上が第4回目の議論になります。あまりまとまっていなくてすみません。
また、この日は初めて3年生の飲み会がありました。各々あだ名をつけたあった後に、また幕末の登場人物にちなんであだ名をつけあうという不思議な現象が起きましたが、楽しくうち解けられました。次回は今回出席できなかった人も参加できたらいいなと思います。

そして今日は下巻の議論をする日ですね。下巻泣けました。個人的に下巻の方が自分自身高まったので楽しみです。

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